乳がんステージ0は再発するの?
ここでは、「乳がんステージ0は再発するのか」
についてお話します。
乳がんの進行はステージ分類と言って
ステージ0〜4まで
8つの病期に分類されます。
その中でステージ0は
「非浸潤がん」
と呼ばれ、しこりはほとんど触れず、
リンパ節転移はないとされる状態です。
今回はステージ0で治療をした場合に
乳がんが再発することはあるのか?
についてご紹介します。
乳がんのステージ0の治療とは?
乳がんのステージ0の状態とは
乳腺の組織内にがんがとどまっている
初期のがんです。
ステージ0の10年生存率は
95%とされており、
転移が少ないために予後が
非常によいとされています。
ステージ0の治療は
外科的療法が第一選択となります。
手術で乳腺組織を
切除することが多いです。
全乳房切除術といって
がんが見つかった側の乳房を
完全に切除することで根治が望めます。
ですが、乳がんの病巣が
1か所に集中していれば
前切除しなくても、
部分切除で乳房温存術が可能です。
乳房温存術を選択し、
がんが乳房内に点在している場合には
再発してしまう可能性が高くなります。
切除の他に、再発予防として
ホルモン療法や化学療法も
合わせて行います。
乳癌のステージ0の再発率はどれくらいなのか?
乳癌のステージ0はかなり
早期に発見できたということで
予後はかなり良好、
10年生存率は95%となります。
ステージ0でも生存率が
100%とならないのは
治療後に再発が見られたり、
ステージ0の癌のなかに
実は浸潤がんが混じっていた、
という場合もあるためです。
乳がんは再発しやすいがん
としてよく知られていますが、
ステージ0で治療をした場合の
再発する確率は10%未満です。
また、再発率は治療法によっても異なり、
乳房温存術では35%、
乳房温存術+放射線治療の場合は10%
胸筋温存乳房摘出術、皮下乳腺全摘出術、
皮膚温存乳房切除術は
いずれも2%以下の再発率となります。
がんの再発とは
乳房内やリンパ節に起こる局所再発と
脳や肺などの他の臓器に起こる
遠隔再発とがあります。
局所再発は、手術をしたときには
発見不可能なくらい
小さなものであったがんが
時間がたつにつれて成長して
しまうことが原因で起こります。
局所再発の場合には放射線治療や
外科的治療、抗がん剤投与などで
治癒が望める場合もあります。
ステージ0と診断されたときに
乳房温存術で治療をしていた場合には
全乳房切除術を行います。
術後には放射線治療や
抗がん剤治療を行うことが多いです。
また、1回目の手術から
再発までの期間が短い時には
がんの悪性度が高いことが考えられ、
がん細胞が全身に
転移している可能性があります。
そのため、薬物療法を先に実施して、
効果があれば手術や
放射線治療をする、
といった流れで治療を行います。
脳や他の臓器への遠隔再発の場合、
その部位によって予後は異なりますが
脳に転移した場合には
四肢の麻痺や言語障害など
部位によってさまざまな
障害が現れ、生活の質が大きく
低下することとなってしまいます。
乳がんを再発させないためには
乳がんの再発予防には
適度な運動習慣を付けることが
有効であるとされています。
乳がんの治療をした人のうち、
運動習慣がない人と
運動習慣のある人の再発リスクには
約25%の差が生じる
という研究データがあります。
また、乳がんの発生は
女性ホルモンの過剰分泌と
関連しているため、
規則正しい生活習慣と
栄養バランスの整った
食生活を心がけることで
再発を予防できるとされています。
乳がんは治療が終わった後でも
再発する可能性が高いので
定期的な受診が必須です。
生活習慣の見直しと定期的な受診で
再発を予防しましょう。