乳癌のしこりはどんな感じなの?
ここでは、「乳癌のしこりはどんな感じなのか」
についてお話します。
女性特有の癌である乳癌の特徴として
胸にしこりができることが
あげられます。
乳癌検診の広告やポスターを
街でよく見かけるように
なりましたが、
「乳房の自己触診をしましょう」
といった話もよく耳にする
のではないでしょうか。
しかし、自分の乳房に異変を
感じたことのない方は、
胸にできるしこりが
どのような感触のものなのか
いまいちピンとこない方も
多いと思います。
そこで、今回は乳癌のしこりが
どのような感じのものなのか、
についてご紹介します。
乳癌のしこりができやすい場所とは?
乳癌のしこりを探すには
しこりができやすい場所を
知っておく必要があります。
乳癌は左右ともにわきの下付近の
乳房の外側上部が半数近いと
報告されています。
外側上部に続いて、内側の上部、
外側の下部と続きます。
乳癌は乳腺組織から発生することが多く、
乳腺は乳房の外側に多く存在することから
乳房の外側にしこりが発生しやすくなります。
乳癌のしこりの特徴は?
乳癌のしこりは
表面がデコボコしており
境目がはっきりしていません。
触った感じは硬く、
しこりは動かずに固定しています。
感触としては
「肉まんに梅干しの種が入っている感じ」
と例えられることが多いです。
梅干しの種は形、大きさ、
硬さが癌と似ているとされています。
梅干しの種ほどの大きさのしこりは
ステージ1の癌とほぼ同じです。
そして、しこり部分を押しても
痛みがないことが
最大の特徴と言えるでしょう。
ですが、すべての乳癌のしこりに
痛みがないわけではありません。
乳癌組織が炎症を起こしている
場合には痛みがあります。
月経周期による大きさや硬さの
変化が見られるしこりは
良性の場合が多いですが、
しこりの良性悪性の判断は
自分でするのではなく、
きちんと受診して医師に
診断してもらう必要があります。
乳房の異変を自分で発見するためには
乳房の異変を自分で発見するには
定期的な自己触診と
視診が必要になります。
鏡の前に立ち下着を外し、
乳房の大きさ、形の左右差と
乳頭や皮膚のへこみの有無を確認します。
乳癌のしこりがあると
周りの皮膚や脂肪が引っ張られるため
えくぼのようなへこみが現れます。
次に上半身裸で
あおむけに横になります。
まずは片方の手を頭の後ろに置き、
その反対の手で頭の後ろに
置いた手のほうの乳房を触ります。
指の先で触診し指先に
当たるものがないかどうか調べます。
このとき平たく胸を伸ばすような
イメージで触ると
しこりが発見しやすいです。
同じようにして反対側も確認します。
このような自己触診を定期的に行うと
乳房の異変に気が付きやすいです。
しこり意外の乳房の異変は?
乳癌の最大の特徴は胸のしこりですが、
しこりの他にも乳癌の特徴はあります。
・乳頭からの分泌物
癌細胞が乳頭に達すると
乳頭から分泌物が出てきます。
非浸潤がんというタイプの
乳がんはしこりがわかりにくく、
乳頭からの血が混じった分泌物で
異常に気が付くことがあります。
・乳頭の陥没やくぼみ
癌が乳房の皮膚や脂肪を
引っ張ってしまうために
乳頭の陥没や乳房の
くぼみが現れます。
・乳房の皮膚表面が
デコボコしてただれる
炎症性乳癌の場合、
皮膚の炎症が現れます。
痛みや熱感を伴い、
乳腺炎のような症状が出ます。
乳頭がただれたり、
皮膚に湿疹のようなものができる
タイプの乳癌もあります。
・周囲のリンパ節の腫れ
乳癌はリンパ節転移を起こしやすく、
わきの下や腕に近いリンパ節が
腫れたり、周囲の神経の圧迫によって
腕がむくんだりしびれたり
することがあります。
乳房のしこり以外にも
このような症状がある場合には
乳癌が疑われますので
すぐにお近くの乳腺外科を受診しましょう。
乳房のセルフチェックは
乳癌の早期発見のためには
非常に重要です。
乳癌は早期発見できれば
予後は非常によく
短期間の入院で治療できる
ケースもあります。
早期発見によってその後の
転移予防のための
治療や定期受診などが
できれば安心ですよね。
定期的な乳癌検診の受診に加え、
乳房のセルフチェックも
行っていくようにしましょう。